JEAN PROUVÉ LES JOURS MEILLEURS DEMOUNTABLE HOUSE, 1956 – VOL.8 by Jean Prouvé
20世紀を代表するフランス人建築家、デザイナー、ジャン・プルーヴェ(Jean Prouvé)の作品集。2015年から刊行された『JEAN PROUVÉ ARCHITECTURE – BOX SET NO. 2 (VOLUME 6-10)』のボックスセットのうちの第8巻。作者は、新たな建築素材の探求や移動式の椅子やプレハブ建築など、新技術を開発した先駆者として建築・デザインに多大な影響を与えた。
1954年、作者はフランスのカトリック教会司祭アヴェ・ピエール(Abbé Pierre)から2LDK(約50平方メートル)程の低価格で完成する住宅の設計を依頼された。同年に起こった、パリで子供と老婆が寒さのため死亡した事件に端を発して、ピエールはラジオを通してホームレス救済の痛烈な呼びかけを行った。この社会住宅の危機に直面した作者は、それまで培ってきた革新的な建築技術と最新のマテリアルを組み合わせ、数週間のうちにプロトタイプを完成させた。コンクリート製の土台の上に、キッチン、バスルーム、トイレを備えたプレハブのスチール製ユニットが配置され、それが梁を支えることで下部構造を構成した。組み立てに7時間を要したこの57平方メートルの住宅は、当時としてはあまりに画期的であったため大量生産に必要な許可が下りず、ごく少数の見本が実現するに留まった。しかしながら、作者が20年来取り組んできた「サステイナブルで軽量、経済的で快適な量産型住宅」というビジョンを見事に形にし、その後の個人住宅や集合住宅を大量生産するための重要な基礎となった。
EXHIBITION:
ジャン・プルーヴェ展 椅子から建築まで
会期:2022年7月16日(土) - 2022年10月16日(日) 月曜休館(7月18日、9月19日、10月10日を除く)、7月19日(火)、9月20日(火)、10月11日(火)
時間:10:00-18:00
開催場所:東京都現代美術館 企画展示室 1F/地下2F
詳細
※本展は終了いたしました
In 1954, Abbé Pierre contacted Jean Prouvé to design low-cost housing corresponding to a two-bedroom apartment (around 50m2). In response to the emergency situation with regards social housing, Jean Prouvé’s proposal perfectly summarized the vision of a sustainable, lightweight, economical and comfortable mass-produced home that he had been working on for 20 years.