GERHARD RICHTERʼS BIRKENAU PAINTINGS by Gerhard Richter
ドイツ人画家、ゲルハルト・リヒター(Gerhard Richter)の作品集。2014年に制作された、幅2メートル、高さ2.6メートルものサイズを測る4点の大型抽象絵画作品「ビルケナウ(Birkenau)」を制作プロセスから紹介する。本作は、4枚の写真に基づき制作されている。1944年にアウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所のユダヤ人捕虜のうち、ガス室と火葬場の運営を任された「ゾンダーコマンド」が現地で執行された処刑を密かにカメラで捉えたものである。「ビルケナウ」は、この写真をもとに、写実的に油絵具で一番最初の基礎として描かれたのち、数プロセスを経て何層にもわたり塗り重ねられて完成している。オリジナルの写真から抽象画として仕上がるまでの段階を、本書では視覚的に解説する。
「ビルケナウ」の制作に影響を与えた歴史的文脈と現代美術的文脈を探る、ドイツ人美術史家のベンジャミン・H・D・ブクロー(Benjamin H.D. Buchloch)によるエッセイ「Amnesia and Anamnesis」も収録。
EXHIBITION:
ゲルハルト・リヒター展
会期:2022年6月7日(火) - 10月2日(日)
休館日:月曜日 ※7月18日、9月19日は開館、7月19日(火)、9月20日(火)
時間:10:00-17:00(金・土曜は10:00-20:00)
開催場所:東京国立近代美術館
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※本展は終了いたしました
会期:2022年10月15日(土) - 2023年1月29日(日)
休館日:月曜日 ※2023年1月9日は開館、2022年12月28日 - 2023年1月4日は休館
時間:10:00-17:30
開催場所:豊田市美術館
詳細
※本展は終了いたしました
In this book’s extensive essay entitled, Amnesia and Anamnesis, eminent art historian Benjamin H. D. Buchloh explores both the historical and the modern art contexts which inform Richter’s Birkenau series of paintings.
In this work, Gerhard Richter refers to photographs taken by the Jewish ‘Sonderkommando’ at Birkenau Concentration Camp in 1944. These photographic documents provide the basis for the first layer of his painting, which is followed by further, reworking painting processes.
Through a suite of images in this book, the visual evolution of the Birkenau paintings is revealed – from the original archive photographs, to an increased phasing into abstraction.