SMALL TOWN - 東川町 by Osamu Yokonami

ファッション誌、広告等で活躍する日本人フォトグラファー・横浪修の作品集。本書に収録される作品は、北海道上川郡東川町に位置する農場を舞台とし、写真という媒体を使って作者独自の手法・表現を用いて制作されたシリーズである。作者は被写体に対しストレートにカメラを向け、ごく普通にありふれた身体や農具、現地の農産物を、印象に強く残る風景へと変容させている。首なし風人間、茄子の仮面で覆った顔、米袋の上に置かれっぱなしにされた赤ちゃん、バランスを取りながら背中に大きなトマト2つを乗せ草むらにひざまづく上半身裸の人物など、予想もしていなかったようなヘンテコさや親しみを感じさせる。本作は、撮り手である作者と撮影された人々との間に何かパフォーマンス的かつ共犯的な瞬間が存在することを示唆している。レンズを向けた被写体の脆さ・弱さを感じた時、「この作品の中で一体誰が誰を演じているのか？」という疑問が生まれてくる。

編集者、デザイナーであり、本書を刊行した出版社「LIBRARYMAN」の設立者であるトニー・セデルテッグ（Tony Cederteg）による序文を掲載。

EVENT:

横浪修「SMALL TOWN – 東川町」刊行記念フェア
会期：2023年4月27日（木） - 5月2日（火） ※水曜定休
時間：12:00-19:00
開催場所：BOOK AND SONS 1F
詳細
※本イベントは終了いたしました

横浪修「SMALL TOWN – 東川町」刊行記念ブックサイニング
日程：2023年5月2日（火）
時間：17:00-19:00
開催場所：BOOK AND SONS
詳細
※本イベントは終了いたしました

Staged on a farm in rural Japan, externaling Higashikawa in Hokkaido, Osamu Yokonami’s (b. 1967, Japanese) images demonstrate his particular use of photography as an artistic medium. Working with straightforward camera angles, Yokonami transforms ordinary bodies, farming tools and the local produce into haunting images—unexpectedly absurd and familiar. Headless figures, an aubergine-masked face, an abandoned baby on a paper bag, a topless character submissively kneeling in the grass while balancing two large tomatoes on their back. The series suggests a performative and complicit moment between the photographer and the people portrayed. As one feels the vulnerability of the subject facing the lens, one wonders: who is playing who in this image?

The book contains a foreword written by editor and designer Tony Cederteg.