A ROOM INSIDE by Trine Søndergaard [SIGNED]
デンマーク人ヴィジュアルアーティストであるトリーネ・ゾンダーガード(Trine Søndergaard)の作品集。「誰もが皆、内に空っぽの部屋を秘めている」。作家フランツ・カフカは自身の日記にそう書き記した。我々は皆、全く誰も理解し得ないような見えない何かをそこに持っているが、それは明言することも人に見せることも難しくもしかしたら自分自身でさえもよく分からない類のものかもしれない。作者はプライベートスペースを強調する作風を追求し続けており、その静黙かつ力強いイメージには定評がある。本作に収録された作品は2013年から2017年の間に制作された中からセレクト。存在、苦悩、過去、推移といったテーマにより生み出されたポートレイト、風景写真、写り込みイメージなど様々な形式の写真表現とテーマの道筋が互いに交わり、連動し合っている。空白の写り込みで姿を消した顔、地表、アンティークレースに覆われた顔- 作家の写真作品は、不可視性と可視性との間に広がる一つの領域をヴィジュアル化し、生と個、自己像というフェーズに対する自身の考えを掘り下げている。「A ROOM INSIDE」はデンマークのマーティン・アスベック・ギャラリーで2015年に開催された作家の個展タイトルに由来している。
“Everyone carries an empty room inside,” Franz Kafka wrote in his diary. We all carry something invisible that no one else fully understands. Perhaps even we ourselves do not. Emphasising a private space is a typical practice of Danish camera based visual artist Trine Søndergaard (1972), acclaimed for her silent, yet powerful imagery. A Room Inside presents selected works from the period 2013-2017. Portraits, landscapes and reflections interspersed. They encompass and address themes such as existence, grief, history and transition.