GOD MADE MY FACE: A COLLECTIVE PORTRAIT OF JAMES BALDWIN by James Baldwin
アメリカ人小説家、著作家、劇作家、詩人、随筆家であり公民権運動家、ジェイムズ・ボールドウィン(James Baldwin)に関する作品集。
作者の生誕100周年を記念して制作された本書は、ピューリッツァー賞受賞作家であり、キュレーター、評論家であるヒルトン・アルス(Hilton Als)が編集を手がけており、偉大なアーティストや作家たちの記憶に残るボールドウィンの人生と遺産を収めた一冊である。
スティーブン・ベスト(Stephen Best)、ダフネ・A・ブルックス(Daphne A. Brooks)、テジュ・コール(Teju Cole)、マリアンヌ・ジャン=バプティスト(Marianne Jean-Baptiste)、バリー・ジェンキンス(Barry Jenkins)、ジャメイカ・キンケイド(Jamaica Kincaid)、デイヴィッド・リーミング(David Leeming)、ダリル・ピンクニー(Darryl Pinckney)によるテキストを収録。多くの寄稿者による文章はその様々な声を反映するだけではなく、映画、演劇、エッセイ、そしてクィアネスを含むアフリカ系アメリカ人批評研究に対する独自の貢献を綿密に検証する。
1987年にこの世を去ったボールドウィンは、小説、詩、映画脚本、そしておそらく最も忘れ難いエッセイと、見事な作品群を後に遺した。ボールドウィンはマーティン・ルーサー・キング・ジュニア(Martin Luther King Jr.)やマルコムX(Malcolm X)、メドガー・エヴァース(Medgar Evers)の友人であり、支持者であり、自身も「アフリカ系アメリカ人公民権運動(Civil Rights Movements)」の重要な代弁者となった。キャリアの初期から作家として名声を得ていたが、その後も作家としての「私」を保ちつつ、民衆の「私たち」を取り入れようと努力を続けた。
2019年に「David Zwirner」で開かれたアルスによる画期的とも言える展覧会をもとに発展させた本書は、ボールドウィンの伝記作家であるデイヴィッド・リーミングから、小説家のジャメイカ・キンケイド、映画「ムーンライト(原題:Moonlight)」の監督を務めたバリー・ジェンキンスといった優れた人物を集め、記憶のモザイクを作り出した。そうすることで、ボールドウィンの多種多様な作風を再現しただけでなく、映画、劇場、エッセイ、そしてアフリカ系アメリカ人に関する批評研究における無二の貢献についても詳細に検証している。ボールドウィンと個人的な付き合いのあった同時代の面々や、ボールドウィンからインスピレーションを得た当時の、そして現代のアーティストたちによる芸術作品がエッセイを彩っている。ここに集められた各作品で、作家たちは私的かつ博識な視点からボールドウィンを語り、ボールドウィンの深い苦悩に満ち、啓蒙された声と、我々が人間であるからこそ、究極的に我々は栄光に包まれ、互いを愛し、繋がり、共に暮らす可能性を秘めているというその信念に光を当てている。
ダイアン・アーバス(Diane Arbus)、ウジェーヌ・アジェ(Eugène Atget)、リチャード・アヴェドン(Richard Avedon)、ドン・バチャーディ(Don Bachardy)、アルヴィン・バルトロップ(Alvin Baltrop)、アンソニー・バルボーザ(Anthony Barboza)、ジデカ・アクーニーリ・クロスビー(Njideka Akunyili Crosby)、ビューフォード・デラニー(Beauford Delaney)、マルレーネ・デュマス(Marlene Dumas)、グレン・ライゴン(Glenn Ligon)、ジョージ・(George McCalman)、アリス・ニール(Alice Neel)、エル・ペレス(Elle Pérez)、キャメロン・ローランド(Cameron Rowland)、カラ・ウォーカー(Kara Walker)、ジェームズ・ウェリング(James Welling)、ラリー・ウォルハンドラー(Larry Wolhandler)の作品も収録。
When James Baldwin died in 1987 at the age of sixty-three, he left behind an extraordinary body of work. Novels, poems, film scripts, and, perhaps most indelibly, essays constituted the great artist’s writing, which was not divisible from his work and subsequent fame as a civil rights activist. A friend to and supporter of Martin Luther King Jr., Malcolm X, and Medgar Evers, Baldwin was the voice of a movement—a voice that struggled after his early recognition as a creator to retain the author’s “I,” while taking on the “We” of his people.
In God Made My Face, edited by Hilton Als on the occasion of the centenary of Baldwin’s birth, texts by Hilton Als, Stephen Best, Daphne A. Brooks, Teju Cole, Marianne Jean-Baptiste, Barry Jenkins, Jamaica Kincaid, David Leeming, and Darryl Pinckney create a kind of mosaic, one that not only mirror’s Baldwin’s various voices but examines, closely, his sui generis contributions to cinema, theater, the essay, and Black American critical studies—including queerness. Each author speaks from a personal, informed perspective—through voices that are both imbued with Baldwin’s deeply personal, anguished, and enlightened voice and his belief that, ultimately, because we are human, we share the potential to love and connect.
With images of artwork by Diane Arbus, Eugène Atget, Richard Avedon, Don Bachardy, Alvin Baltrop, Anthony Barboza, Njideka Akunyili Crosby, Beauford Delaney, Marlene Dumas, Glenn Ligon, George McCalman, Alice Neel, Elle Pérez, Cameron Rowland, Kara Walker, James Welling, and Larry Wolhandler