ROPEMASKS (AND GLOVES) 2010 – 2022 by Bertjan Pot
ロッテルダムを拠点に活動するオランダ人デザイナー、ベルトヤン・ポット(Bertjan Pot)の作品集。2010年から2022年にかけて作者が制作したロープ製マスクとグローブのコレクションが収録されている。
共同制作者であるデザイナーのヴラディ・ラパポート(Vladi Rapaport)と共に素材の試行錯誤を重ねていた際、作者は愉快なマスクが作れる長い鮮やかな色のロープを縫い合わせる技術を発見した。民族的なマスクを彷彿とさせ、それぞれが個々のナラティブと深い意味を持ち合わせているように見えるが、これらの顔はラグを制作しようとしていた時に生まれた失敗作だった。
ロープでラグを作ろうとすると、この素材では平らに仕上がらないことに気がついた。作者のアシスタントがそのうねるサンプルを見て、顔を描くことに使えないかと提案した。「最終的に、このマテリアルにとって一番力強い表現方法となった。」と作者は語る。色と形の組み合わせは、それぞれのマスクに個性を生み出す。縫い合わさったパーツが顔のパーツに見え、鑑賞者は、それがデザイナーによって意図されているものでなくとも、そのキャラクターに感情を見出す。2018年に行われた『Azure』のインタビューの時点で、作者は既に250点ものマスクを制作しており、その多くが作者の他のデザイナー作品と共に世界中で展示されている。
Bertjan Pot's most well known product is probably the Random Light (1999) but the Masks he makes out of colourful rope have also drawn quite some attention. Both the Random light and Masks started as a material research, which is basically the starting point of each work created by Bertjan Pot. The outcome is usually an interior product showing a fascination for techniques, structures, patterns and colours. Most experiments start quite impulsively by a certain curiosity for how things would function or how something would look. From there, Bertjan Pot takes on challenges with or without manufacturers to explore possibilities and push boundaries. The reward for each challenge is a new one.