スイス人建築家、マニュエル・デル・ハゴピアン（Manuel Der Hagopian）と医師のイザベル・デル・ハゴピアン（Isabelle Der Hagopian）夫妻、シンガポール人フォトグラファー、クー・グォ・ジエ（Khoo Guo Jie）による作品集。

この20年間、デル・ハゴピアン夫妻ははシンガポール、ベトナム、スイスを行き来して暮らし、それぞれの場所で、多様な住居を建ててきた。それは、自分たちの生活を納められ、基本的な必要性としての家庭生活を再定義するためである。それぞれの 「巣（NEST）」は、夫妻と空間との親密な対話から生まれたものであり、丁寧に作り上げられた領域と、その土地の文化が持つ精神を反映し愛情を込めてキュレーションされたインテリアに命を吹き込んでいる。

本書は、クー・グォ・ジエのレンズを通して撮影された6つの住居、「Seng Poh」、「TB80」、「Bi Khi Ni」、「Thi Sach」、「Beaumont」、「Diablay De」を紹介する。この空間に息づく生活と愛を写したグォ・ジエの作品は、それぞれの「巣」が宿す個性と素材感を体現するように、各々異なる装丁が施された小冊子に一冊ずつまとめられ、一つの箱に収められている。冊子はみな共に、異なる生息地を横断する航海のように織り成されており、あらゆる知覚をもってしても、故郷に戻った感覚を覚える内省的な旅を我々にもたらしている。

Over the last 20 years, Manuel and Isabelle Der Hagopian have lived between Singapore, Vietnam and Switzerland. The couple have built various dwellings in each location to house their lives and redefine their domesticity as a fundamental need. Each “nest” arises from intimate conversations between them and the spaces, giving birth to meticulously-crafted domains and lovingly-curated interiors echoing the spirit of the local culture.

Nests features six of these dwellings—Seng Poh, TB80, Bi Khi Ni, Thi Sach, Beaumont and Diablay De—as seen through the lens of Khoo Guo Jie. The photographer’s images of the life and love that imbue these spaces have been curated into booklets that are designed to embody the unique character and materiality of each nest. Together, they weave a voyage across different habitats and offer an introspective journey back home, in all the senses.