LUFTBAD by Hodel, Schumacher, Clavadetscher
3人組のアーティスト、ホーデル / シューマッハ / クラヴァデッチャー(Hodel/Schumacher/Clavadetscher)による作品集。1991年からマーティン・ホーデル(Martin Hodel)が死去した1995年まで活動していた。その当時マーティン・ホーデルとエリック・シューマッハ(Eric Schumacher)はウィーンで、アンドレア・クラヴァデッチャー(Andrea Clavadetscher)はチューリヒで学生をしていた。彼らは一緒に展覧会やプロジェクトを計画し、互いの都市や旅先からお互いにドローイングを送り合っていた。彼らは幅広い表現手段や題材を使って、サブカルチャー的現象、中でもテクノを自分達の芸術に反映させた。本書に収録されている作品は、この3人のコラボレーションにとって非常に重要な一面だった。郵便で絵をやり取りし、何層ものレイヤーができるまで受け取った絵にさらに描き足したり重ね塗りしたりしては送り返すということを繰り返した。1枚1枚が分厚い絵のパリンプセストのようになり、官能的な記号の森へと育っていった。こうしたドローイングが集まって、芸術の歴史やポップカルチャーから神話や漫画に至るまで実に様々な影響が、この3人の作家の芸術性と同じように、切っても切り離せないほどそれぞれが融合している絵画の宇宙が生まれた。このめくるめく視覚の迷宮は、彼らの世界にどっぷり浸かり、抜け出せなくなる感覚を楽しもうと私達に誘いかける。表紙は一つとして同じものが存在しない仕様となっており、シューマッハとクラヴァデッチャーがブックデザインを手掛けた。
※註 すでに書かれた文字等を消して別の内容を上書きした羊皮紙もしくは子牛皮紙の古文書。古代末期や中世にはこの紙が貴重だったため,不要な文書が消されて再使用された。
Hodel / Schumacher / Clavadetscher were a trio of artists from 1991 till Martin Hodel’s death in 1995. Martin Hodel and Eric Schumacher were students in Vienna in those years, Andrea Clavadetscher in Zürich. They planned exhibitions and projects together, sending drawings back and forth between the two cities or from their travels. Employing a wide range of different media and materials, Hodel / Schumacher / Clavadetscher opened up their art to subcultural phenomena, including, in particular, techno. Luftbad presents their works on paper, an essential aspect of their collaborative work. They would mail each other pictures, repeatedly overpainting and adding to them until they comprised several layers. Each sheet became a thick pictorial palimpsest, a veritable forest of sensual signs. Taken together, they form a pictorial universe in which influences from art history and pop culture, mythology and comic books, fuse as indissolubly as the artistic signatures of the three artists. The book is an exuberant visual labyrinth that invites us to immerse ourselves and enjoy losing our way. Each book cover is unique, individually designed by Eric Schumacher and Andrea Clavadetscher.