THE ART OF BALKRISHNA DOSHI by BV Doshi
インド人建築家、バルクリシュナ・ドーシ(BV Doshi)の作品集。本書は、画家としての作者の創作を賞賛する初めてのガイドである。
作者は、インド人建築家として初めて2018年に建築界のノーベル賞と呼ばれる「プリツカー賞(The Pritzker Architecture Prize)」を受賞しており、インドの近代建築のパイオニアの一人である。同時に、著名なポストモダニズムのアーティストとしても知られており、作者の制作活動は、8年にもわたるル・コルビュジエ(Le Corbusier)との長い関係性によって築かれた西洋の影響と、インド的な感性の宝庫との間を行き来するダイアログを生み出している。作者のモダニズムないしブルータリズムに基づくデザインは、作者と同時代に生き、1950年代に共に活動したル・コルビュジエとルイス・カーン(Louis Kajn)によって感化されたものである。自身の建築デザインのために描かれたカラフルなコンセプチュアル・ドローイングは、作者の実用的な感性を明確に示しており、より抽象的な空間を表現するための絵画は、建築における物理的ないし数学的な制約から生成されている。暗く落ち着いた彩色で仕上げられ、複数の重なる視点からの形、人、建築物のシルエットが組み込まれており、その作品には、建築と同じく、経験と表現を優先する認知的普遍性が表出している。キュレーターであり、「サーペンタイン・ギャラリー(Serpentine Gallery)」のアーティスティック・ディレクター、ハンス・ウルリッヒ・オブリスト(Hans Ulrich Obrist)との該博な知見が見られるインタビューを収録している。
This never-before-undertaken project is the first quintessential guide to celebrating Balkrishna Doshi the painter. One of the few pioneers of modern architecture in India and a celebrated post-modern artist, Doshi’s practices create a dialogue between a profound Western influence (by working with Le Corbusier for eight years) and a treasury of Indian sensibility – bringing to Doshi’s art, just as in his architecture, a cognitive universality that prioritizes experience and expression.
Including an extensive interview with Serpentine Gallery Artistic Director Hans Ulrich Obrist.