DELAY by Philippe Decrauzat
スイス人アーティスト、フィリップ・デクローザ(Philippe Decrauzat)の作品集。本書は、通常のモノグラフではなく、作者の作品を理解すると同時に、何より作者自身が換気させた研究分野やテーマをより深めるためのツールとして企画されたものである。作者にとって初の作品集である本書は、過去15年間に制作された映像作品、絵画、インスタレーションや彫刻作品の中でも重要な図版が収録されているほか、メキシコ系アメリカ人作家のジメナ・カナレス(Jimena Canales)、イギリス人アーティストのジェネシス・P・オリッジ(Genesis P. Orridge)、フランス人美術批評家のミシェル・ゴーティエ(Michel Gauthier)、オーストリア人映画監督のピーター・クベルカ(Peter Kubelka)、アメリカ人作家のタン・リン(Tan Lin)、アメリカ人キュレーターのボブ・ニッカス(Bob Nickas)、アーノルド・ピエール(Arnold Pierre)、ジョナサン・ポティエ(Jonathan Pouthier)とイギリス人グラフィックデザイナーのピーター・サヴィル(Peter Saville)によるエッセイも紹介されている。
作者は、2022年にフランス現代美術国際化推進会(ADIAF)が主催する「マルセル・デュシャン賞」の最終候補者としても選ばれている。
This book on Philippe Decrauzat is not an ordinary monograph publication but was thought of as a tool allowing both to apprehend the work of the Swiss artist, but also and above all, to deepen the research fields and themes that the artist summons or evokes. This book is the first major publication devoted to the work of Philippe Decrauzat. It presents a series of essays as well as an important iconography of the artist's films, paintings, installations and sculptures from the past fifteen years.