HELLO CHAOS, A LOVE STORY: THE DISORDER OF SEEING AND BEING SEEN by Charlie Engman
アメリカ人アーティスト、写真家、アートディレクター、チャーリー・エングマン(Charlie Engman)の作品集。本書は、出版社「SPBH Editions」が手がける「SPBHエッセイ・シリーズ」の第6弾として刊行された一冊。本シリーズは、現代の文化的議論に対し、挑発的かつ新しい考えを導入することを目指している。視覚的エッセイとテキストによるエッセイは、学術的なものと抒情的なもの、詩的なものと政治的なものの間で揺れ動く。急速に変化する我々の世界を反映・内省するために、ライター、学者、アーティストたちが、今日の芸術と文化についてどのように考え、どのように活用すべきかについて、それぞれがアイデアを提供する。
本書の主人公は、かわいらしくも無口なアニメのキャラクター、キティちゃんである。ジャンルを飛び超えた本書では、疎遠な相手であるミッキーの気を引くために不運な旅に乗り出す。報われない片思いの中気を引こうとする追いつ追われつの物語を通して、ネコとネズミが、イメージ、テクノロジー、そして大量生産の混沌の中で、お互いを、そして自分自身を見つけようと奮闘し、作者はその過程で現代の視覚文化の矛盾を解きほぐしていく。オリジナルとファウンドイメージを両方用い、幅広い画像で制作された本書は、見ることと見られることの美しさ、情熱、恐ろしさ、脆弱さに立ち向かおうとしている。
インタビュー:ハロー、カオス。AIを駆使する写真家がいま考えていること:チャーリー・エングマンとの対話(WIRED JAPAN)
Kitty, the cute and mute cartoon protagonist of Hello Chaos, a Love Story: The Disorder of Seeing and Being Seen, embarks on an ill-fated endeavour to win the eyes of her estranged counterpart Mickey in this genre-defying book by Charlie Engman. Through a cat-and-mouse narrative of unrequited attention-seeking, Engman unravels the contradictions of contemporary visual culture as Kitty and Mickey struggle to find each other and themselves amidst the chaos of imagery, technology, and mass production. Extensively illustrated with a wide range of images both original and found, this book attempts to tackle the beautiful, horny, horrible vulnerability of looking and being perceived.