NEWSPAPER by Steve Lawrence, Peter Hujar, Andrew Ullrick
アメリカ人編集者のスティーブ・ローレンス(Steve Lawrence)、アメリカ人フォトグラファーのピーター・ヒュージャー(Peter Hujar)、アメリカ人アーティストのアンドリュー・ウルリック(Andrew Ullrick)による作品集。1968年から1971年にかけてニューヨークで発行された伝説的なクィア写真雑誌『NEWSPAPER』の全14号をリプリントした一冊。『NEWSPAPER』は、言葉のない写真だけの雑誌であり、アメリカ人フォトグラファーのダイアン・アーバス(Diane Arbus)やリチャード・アヴェドン(Richard Avedon)など、40名以上のアーティストのさまざまな活動を特集している。新作と並行して流用された素材を掲載することに編集の重点を置き、1960年代後半の現代社会を象徴するハイカルチャーとローカルチャーの視覚言語を体系化しようと試みた。美術史的な言説ではほとんど見落とされているが、『NEWSPAPER』では、当時アメリカで活躍し最も尊敬されていたアーティスト陣の多くと、新興のクィアアーティストのグループも紹介された。
1960年代半ばから後半にかけては、書籍やレコード、雑誌といったニューメディアを使用して作品を制作したり、流通させたりしようとするアーティストたちが盛んに活動していた時期であった。『NEWSPAPER』は、1969年に創刊されたアンディ・ウォーホル(Andy Warhol)の『Interview』や、レス・レヴィン(Les Levine)の『Culture Hero』に対して、アーティストが発行するタブロイド誌の先駆け的存在だった。しかし、他のタブロイド紙とは対照的に、本誌は写真だけに焦点を当てている。
写真がギャラリーで定期的に展示されていなかった当時、『NEWSPAPER』は写真という媒体と、その時代の最も偉大な写真家たちにオルタナティブな展示スペースを提供した。その大きなサイズと製本されていない形式は、読者にページを分解して飾ることを促し、1970年に「ニューヨーク近代美術館(MoMA)」で開催された影響を及ぼしたグループ展「Information」では、『NEWSPAPER』がそのように展示された。
『NEWSPAPER』は、アート界の狭い範囲にしか存在しなかったというには程遠い。『The New York Review of Sex』、『Rags』、『Gay Power』など、アングラでクィアな定期刊行物の協力なネットワークの中で(そして、寄稿者を共有しながら)存在してきた。しかし、こうしたタブロイドの多くとは異なり、『NEWSPAPER』はアングラ雑誌、クィア出版、アーティストの定期刊行物をめぐる言説からはほとんど姿を消している。
収録アーティスト:
ダイアン・アーバス、アート・ワーカーズ・コアリション、リチャード・アヴェドン、クライド・ベインズ、シェイラ・バイカル、ピーター・ビアード、ブリジッド・ベルリン、リチャード・バーンスタイン、アン・ダグラス、ポール・フィッシャー、モーリス・ホーゲンブーム、ピーター・ヒュージャー、スコット・ハイド、クリストとジャンヌ・クロード、レイ・ジョンソン、エドウィン・クライン、草間彌生、ジェラルド・ラング、ドロシア・ラング、スティーブ・ローレンス、ジェフ・ルー、ロイ・リキテンスタイン、フランク・メルカード、デュアン・マイケルズ、ジャック・ミッチェル、フォレスト・フロスティ・マイヤーズ、ビリー・ネーム、スティーブン・パリー、ウォーナー・ピアソン、ユルゲン・ワーナー・ピープケ、チャールズ・プラット、ジョセフ・ラファエル、メル・ラモス、リロ・レイモンド、ルスポリ・ロドリゲズ、ルーカス・サマラス、アラン・サレット、ビル・シュウェドラー、レニ・シンクレア、ノーマン・スナイダー、エリザベス・スタール、スタンリー・ステラー、テリー・スティーブンソン、ポール・テック、アンドリュー・ウルリック、アンディ・ウォーホル、ウィリアム・T・ワイリー、メイ・ウィルソン
A long-awaited facsimile of Lawrence and Hujar’s legendary '60s magazine documenting artists and photographers from Diane Arbus and Yayoi Kusama to Paul Thek and Lucas Samaras.
Published by Steve Lawrence and edited alongside Peter Hujar and Andrew Ullrick, Newspaper was issued in New York City between 1968 and 1971. A wordless, picture-only periodical that replicated the scale of the New York Times, Newspaper ran for 14 issues and featured the disparate practices of over 40 artists. With an editorial focus on placing appropriated material alongside new artworks, the periodical sought to codify a visual language of high and low culture that represented contemporary society in the late 1960s. While largely overlooked in art-historical discourse, Newspaper showcased many of the most revered artists working in the United States at the time, as well as an emerging coterie of queer artists.
All issues of Newspaper are collected and reprinted here for the first time.
Artists include: Diane Arbus, Art Workers Coalition, Richard Avedon, Clyde Baines, Sheyla Baykal, Peter Beard, Brigid Berlin, Richard Bernstein, Ann Douglas, Paul Fisher, Maurice Hogenboom, Peter Hujar, Scott Hyde, Christo and Jeanne-Claude, Ray Johnson, Edwin Klein, Yayoi Kusama, Gerald Laing, Dorothea Lange, Steve Lawrence, Jeff Lew, Roy Lichtenstein, Frank Mercado, Duane Michals, Jack Mitchell, Forrest “Frosty” Myers, Billy Name, Stephen Paley, Warner Pearson, Warner Piepke, Charles Pratt, Joseph Raffael, Mel Ramos, Lilo Raymond, Ruspoli-Rodriguez, Lucas Samaras, Alan Saret, Bill Schwedler, Leni Sinclair, Norman Snyder, Elizabeth Staal, Stanley Stellar, Terry Stevenson, Paul Thek, Andrew Ullrick, Andy Warhol, William T. Wiley and May Wilson.