イギリス人フォトグラファー、マイケル・ラドフォード（Michael Radford）の作品集。

作者による初のアーティストブックである本書は、破壊されたスーパーカーの車体が写し出され、消費に伴う事故と人間の欲望とのあいだに対話を生み出しながら、これらの対象がガソリン消費を前提とした男らしさをいかに支えてきたのかを静かに問いかけている。

自動車の官能性や資本主義的イデオロギー装置の視線をなぞるように構成された高い光沢感のイメージは、見る者を引き込みながら、その背後にある仕組みを可視化する。本作には、広告、出版、国家プロパガンダといった分野で培われた、作者の職業的背景に基づく視覚的戦略が反映されている。

In Michael Radford’s first artists’ book, we see shattered supercar bodies - forming a dialogue between consumer accidents and human desire, questioning these objects and their role in enabling petrol masculinity. The seductive high-gloss compositions draw us in, seen through the lens of automotive sexiness and the capitalist ideological machine, cannoned by the image. The work reflects strategies from his professional background: advertising, publishing, and state-propaganda.