COMPOSE - THE JAPANESE PAVILION. 60TH INTERNATIONAL ART EXHIBITION, LA BIENNALE DI VENEZIA by Yuko Mohri
日本人アーティスト、毛利悠子の作品集。
「私の作品は環境によって形作られ、私たちを取り巻く世界は常に変化しています。私の実践は、この変わりゆく環境にどのように適応するかがテーマなのです。」— 毛利悠子
本書は、2024年4月から11月にかけて開催された「第60回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展」日本館で展開された展覧会「Compose」に伴い刊行された。本展は、2023年に韓国・光州市で開催された「第14回光州ビエンナーレ」のアーティスティックディレクターを務めたイ・スッキョン(Sook-Kyung Lee、英国マンチェスター大学ウィットワース美術館 ディレクター)がキュレーションを担当し、これまで国際的なビエンナーレや展覧会で作品を発表してきた作家の制作活動を本書で紹介している。作家の制作の中心には、電球や鈴、傘、トイレットペーパー、扇風機といった日用品を組み合わせることで、現象を生み出し、その軌跡を辿る彫刻作品や演出的要素を取り入れたインスタレーションがある。本展「Compose」で作家は、有機的な素材に焦点を当て、同時に芸術界におけるヴェネチアの重要性と、この都市に対する気候変動の破壊的な影響を考慮し、芸術と日常のバランスを熟考している。そして「一見すると無関係に見える日常の断片が持つ、全体性と相互関係」を提示している。
本書は、イ・スッキョン、国立国際美術館の主任研究員である橋本梓、美術史家の近藤学によるテキストや、キュレーターでありピレリ・ハンガービコッカ(Pirelli HangarBicocca)の芸術監督を務める、ビセンテ・トドリ(Vicente Todolí)によるインタビューを収録。
日本流通特典として、本書内に収録された各種テキストの日本語原文及び翻訳文、さらに作家による図録未収録の書き下ろしエッセイが収められた日本語版小冊子(デザイン:米山菜津子)が付属する。
EXHIBITION:
ジャム・セッション 石橋財団コレクション×毛利悠子—ピュシスについて
会期:2024年11月2日(土) - 2025年2月9日(日)
時間:10:00-18:00(毎週金曜日は20:00まで)
休館日:月曜日(11月4日、1月13日は開館)、11月5日、12月28日-1月3日、1月14日
開催場所:アーティゾン美術館 6階 展示室
詳細
“My work is shaped by its environment, and the world around us changes constantly. My practice is about how to adapt to this shifting environment.”—Yuko Mohri
Yuko Mohri: Compose is the catalogue of the Japanese Pavilion at the 60th International Art Exhibition of La Biennale di Venezia, on view from April 20 through November 24, 2024. Curated by Sook-Kyung Lee, artistic director of the 14th Gwangju Biennale in 2023, it presents the work of Yuko Mohri (b. 1980), whose practice has already been shown in several international biennials and exhibitions. At the core of Mohri’s artistic production is the assemblage of everyday objects—lightbulbs, bells, umbrellas, paper rolls, fans—into sculptures and “choreographic” installations that create and trace phenomena. For Compose, the artist focused on organic materials, simultaneously considering the importance of Venice in the art world and the disruptive impact of climate change on this city, leading to a reflection on the balance between art and life and presenting “the wholeness and interconnectedness of apparently disparate fragments within our everyday existence.”
Japanese translated text booklet included.