DISFARMER by Julia Scully

アメリカ人フォトグラファー、マイク・ディスファーマー(Mike Disfarmer)の作品集。マイク・ディスファーマーは、アメリカ・アーカンソー州の小さな田舎町ヒーバースプリングで写真館を営み、1930年代から40年代にかけて町に住む人々のポートレートを撮影する商業写真家であった。綿農家、商人、休暇で帰ってきていた軍人、この小さな片田舎のコミュニティを構成する大家族の面々が写されており、昨今アメリカで急速に消えつつある結びつきを見ることができる。その写真は力強く、時に挑戦的にも見え、それでも被写体の控えめな品の良さや小さな町のささやかな魅力がにじみ出ている。しかしこれらの作品が存命中に注目されることはなく、死後10年以上が経過してから数千枚のガラスネガ(写真乾板)が発見され、巡り巡って当時写真専門雑誌『Modern Photography』の編集者であったジュリア・スキャリーの耳に入り、1976年になって初めての作品集が刊行された。刊行後はその価値や記録性、芸術性が改めて高く評価され、アウグスト・ザンダー(August Sander)やダイアン・アーバス(Diane Arbus)を示唆するとも言わしめる。「TWIN PALMS PUBLISHERS」創立者のジャック・ウッディ(Jack Woody)が約200枚の写真をガラスネガから選び編集、京都で枚葉グラビア印刷を施し当時の時の流れや場所が持つ深みと豊かさを一冊の本で表現した。アメリカ人エディター、ライターのジュリア・スキャリー(Julia Scully)による後書きを収録。

For this monograph of Disfarmer’s work, Jack Woody returned to the surviving glass-plate negatives, choosing approximately 200 for this book. A set of contact prints were made from the glass plates, and the book was printed sheet-fed gravure in Kyoto, Japan. Gravure gives the images a richness and depth that evokes their time and place.

by Julia Scully , Mike Disfarmer

REGULAR PRICE ¥27,500  (tax incl.)

hardcover
280 pages
190 x 245 mm
black and white
1996 (2000)

published by TWIN PALMS PUBLISHERS