ドイツ人グラフィックデザイナー、マーカス・ヴァイスベック（Markus Weisbeck）の作品集。作者は近年継続して、基礎的なヴィジュアル・リサーチに重点を置き活動をしている。

本書は、2011年から2022年の間に制作された18点の作品を収録。手がけたデザイン作品の大半は、即興的な繰り返しの原則を前提としている。その過程から最終的なテーマと形が表出するまで、途中で現れる結果を幾度となく検証する。作者は、デザイナーにとって馴染みの深いこの思考法を、依頼を受けた仕事の枠を超えて応用していく。現在も進行中のヴィジュアル・リサーチの結果が文脈に沿って紹介されている一冊。

「技術によって瞬時にデザインすることが可能となった時代において、ワイズベックの丁寧かつ秩序整然とした実験的な取り組みは、我々に見るということを改めて教えてくれる」－ ポーラ・シェア（Paula Scher / グラフィックデザイナー）

Designer Markus Weisbeck has had a sustained focus in recent years on basic visual research. This book presents eighteen visual works created between 2011 and 2022. Most of the designs are predicated on the principle of improvisational loops. Interim results are repeatedly tested and varied until a final theme and form emerge from the process. Weisbeck also applies this mode of thinking, which is quite familiar to designers, outside the parameters of commissioned work: the results of his ongoing visual research are presented here in context.